義肢装具士(主任) 上川鈴代
神戸医療福祉専門学校三田校


自己紹介をお願いします。



上川 鈴代といいます。女性の義肢装具士です。クリニカルサービス部CS課の主任を務めています。2015年に神戸医療福祉専門学校三田校義肢装具士科を卒業しました。現在の仕事は、社内で部下の管理や指導を行うことと、臨床現場で義肢・装具を患者様にお渡しして医師と一緒に治療のお手伝いをさせて頂いています。最近は、主に足の専門外来と小児療育センターの担当をしています。


出身は兵庫県です。洛北義肢に入社するために京都に住むようになりました。高校を卒業した後、浪人と社会人経験を経て義肢装具士の養成校に入学しました。医療を学びたかったのと、物づくりが好きでしたので、義肢装具士を目指しました。



義肢装具士として担う業務や役割など



義肢・装具を患者様に装着して頂くことで、治療の一環を担う職業だと思っています。 教科書に書かれている義肢装具士の仕事は、「医師からの指示のもと、義肢装具を設計・製作し、患者様へお渡しする」と書かれており、そこまで難しそうにみえないかもしれません。少なくとも、学生時代の私はそう感じていました。


しかし、実際はとても大変な仕事です。医師の治療の意図を汲みとりつつ、患者様のご希望にも沿って、義肢・装具を設計しなければいけないからです。患者様の受け入れが悪ければ、製品をご利用頂けません。これは、治療が進まないことを意味します。しかし、医師の意向を無視して、患者様のご要望通りに設計したら、治療効果を持たせることができないときもあります。 時には、医師や理学療法士よりご相談を頂くこともあるので、義肢装具の知識だけではなく、疾患やその治療方法等、たくさんのことを勉強しておかなければいけません。


私達の仕事は、治療効果を持たせつつ、患者様が毎日装着して頂けるような製品を設計することであり、とても難しいと日々感じています。毎日試行錯誤の繰り返しです。 いろいろたくさん考え抜いて、患者様にお役に立つ製品をお渡しできた際に、感謝のお言葉を頂けた時は、頑張ってよかったと、とても嬉しく思います。 治療に対する責任感も大きいですが、やりがいもあり、とても大切な職業だと考えています。 義肢装具士になって良かったと、心より想っています。



洛北義肢で義肢装具士として働く価値や得られる経験を教えてください。



義肢装具士だけでなく、社会人としても成長できることです。


洛北義肢では、10年のパスウェイが設けられているため、社会人としても成長できるような環境になっています。


私自身、入社間もない頃は、医師や患者様からお叱りを頂くことがありました。これは、義肢装具士としてではなく、社会人として、とても未熟であったことが理由です。それを教えてくれたのは、上司・先輩社員みなさんのおかげだと思っています。


そこからパスウェイに沿って少しずつ、社会人として成長することができ、主任候補を経て、主任を拝命することができました。またそれだけではなく、部下を持つことで、仕事の進め方や部下の指導方法、会社のしくみ等の理解が深まり、またさらに一段階成長できたと感じています。義肢装具士と社会人、どちらの能力が欠けても、偏っても仕事は成り立たちません。必要とされる存在にはなり難いです。もちろん、この二つを均等に成長させるのは、とても大変です。しかし、両側面を知っているからこそ、見えるものも変わり、価値観も変わり、一段階成長することができます。


私一人の力では、社会人として成長できず、医師や患者様に必要として頂けるような義肢装具士にはなれなかったと思っています


義肢装具士に求めるスキルと素養は何ですか?



「日々 自分と向き合えるか」だと思います。


義肢・装具は、患者様お一人お一人の症状や環境、体型によって、設計を考える必要があります。同じ製品であっても、装着できなかったり、身体に適合していなければ、ご利用頂けません。製品を患者様にお渡しすれば終わるのではなく、そこから治療が開始されます。お渡しした後も、継続して装具をご利用頂けているのか、治療効果が十分に発揮されているのかを確認してフォローする必要があります。


製品をお渡しした後でも、あれで良かったのか、他に方法はなかったのか、この設計が上手くいかなければ次はどのような方法をとるべきか等、自分と向き合い、自問自答し、書籍や論文を調査して、日々勉強する必要があります。医療は日進月歩。毎日進歩しています。医療の現場に身を置く医療従事者の私達も、今あるものよりも、より良いものをお届けする必要があると強く感じています。だからこそ、日々自分と向き合えるかがとても大切だと思っています。


本当に患者様の治療にお役に立てる製品をお届けするのは、とても難しいことです。今でもあれで良かったのかと、迷う時はたくさんあります。たくさん失敗して、たくさん試行錯誤して、日々自分との戦いです。だからこそ、やり遂げた時の達成感や患者様からの感謝のお言葉は、胸に響き、義肢装具士になって良かったと想えます。



洛北義肢に入社して良かったと感じることは何ですか?



10年のパスウェイとCPD制度が設けられているため、義肢装具士として成長できる環境が整っていることです。


パスウェイは、年次に合わせて目標が定められています。どうすれば成長できるのか明確にされているので、確実に成長できる仕組みになっています。自己研鑽としてCPD制度も設けられているため、自分のやりたいこと、得意分野をさらに成長させることができます。


私自身、入社3年目の2017年に学会発表と新入社員指導役のプリセプターを担当させて頂きました。その年の9月に主任候補に昇格し、そのまま12月に正式に主任を拝命いたしました。昨年の2020年は第36回義肢装具学術集会にて、3回目の学会発表を行い10年のパスウェイを達成することができ、またひとつ義肢装具士として成長することができました。


足部の専門性を高めるために、CPD制度を利用してフットケア認定指導士を取得し、日本足の外科学会にも入会することができました。最近では、小児の専門性も高めるために、オンラインセミナーや講習会にも積極的に参加しています。自己研鑽を通じて、義肢装具士としてのやりがいを日々感じることができ、充実した日々を送っています。


成長できる環境がしっかり整っているからこそ、義肢装具士として日々成長することができていると感じています。



最後にメッセージを



義肢装具士は大変なお仕事だと思います。


しかし、その分得られるものも大きいと思っています。


最初は、上手くいかないことが多く、自分の力不足により、患者様やDrにご迷惑をおかけすることがあるかもしれません。そんな自分が嫌になるときがあると思います。


しかし、どんな時でも「自分のやりたいこと」の熱意は持っていて欲しいと思っています。私自身、入社間もない頃は、失敗が多かったですが、「自分のやりたいこと」を励みにここまで義肢装具士を続けることができました。そして、「やりたいこと」を応援してくれる会社があったからこそ、ここまで成長できたと思います。私一人ではここまで成長することはできませんでした。


自分の信念や情熱は、誰にも譲ることはできません。


その気持ちを大切に持ち続けて、素敵な義肢装具士を目指して下さい。


そんな先輩たちと一緒に成長していきたい、我々の想いに共感して患者様や世の中に貢献したいという方は是非一緒に働きましょう。